小さい頃からの夢だった「ダンスの先生になる!」
という目標を立てたものの、何から動き出せばよいのかわからない。
そんなお悩みを持つダンサーさんに向けて、この記事では最初にやっておくべき6つのことについてお話していきます。
前提として、もうすでに現在所属されているダンススタジオやお教室でクラスを担当したことのある方、インストラクターまたは、アシスタントとして活動経験のある方を対象としています。
(現在はレッスン生で、これから指導者を目指したい方へは、今後別の記事を書く予定です。)
【はじめの準備はこの6つ】
- ターゲット層の設定
- ダンスジャンルの選定
- ロードマップの作成
- 場所の選定
- 初期費用とランニングコストの計算
- レッスン料金の設定
【イメージの書き出し】まずは頭の中を整理しよう!
最初にノートを準備しましょう。
そのノートに自分が理想とするダンススクールのイメージや、それをどのようにカタチに換えていくかというプランを書いていきます。
スマホやパソコンに書いていくのもいいですが、私は手書きする方が色々とアイデアが出やすかったので、手書きをおススメしています。
意外な場所で、また思わぬタイミングでアイデアが飛び出てくることもありますので、そういう時も付箋などにメモしておいて、後からノートにペタペタ張っていました。
途中で書き換えたり、書き足したりしながら、理想のダンススクールのイメージを固めていきます。
とてもワクワクする作業なので、楽しみながらやっていきましょう。
【ターゲット層の設定】生徒さんはどんな人?
ひとつ目は、ターゲット層の設定です。
ターゲット層とは、教える生徒さんの層のことを言います。
ご自分が開校するダンススクールの生徒さんには、どんな人をイメージしていますか?
あるいは、今までの指導経験でいくつくらいの年齢の人を教えてきましたか?
生徒さんの年齢層
まずは、これまで指導してきた生徒さんの年齢層を考えてみましょう。
そして、その中で生徒数の多いクラスや生徒さんの定着度が高いクラスの年齢層を書きだしてみましょう。
生徒さんがたくさん集まってきて、やめずに続けてくれているということは、それだけそのクラスの内容が充実しているという証です。
ご自分にとっても得意とする年齢層だといえるので、その成功例を活かしていきましょう。
ここでの注意点は、ご自分は楽しく教えていても、結果として生徒さんが増えなかった、または、生徒さんが定着しなかった年齢層は、優先順位から外すことです。
その年齢層をあきらめるのではなく、なぜ集まらなかったのか?
という原因を考え、その原因についての解決策が見つかった時点でクラスを増やしていきましょう。
ダンスのレベル
次に生徒さんのダンスのレベルについて考えてみましょう。
一般的には、こどもクラスで小学校4年生くらいまでは、年齢別のクラス編成を採用されている先生が多いようですが、それ以上になるとかなりレベルの差が出てくるように感じます。
例えば、同じ5歳から始めた生徒さんでも、週1回で続けた場合と、ある時点から週2~3回とクラス数を増やした生徒さんでは、成長の速度も変わってきます。
また、大人を対象としたクラスでも、過去にダンス経験があるかないかでは、入会したスタート時点から差があることになります。
クラス編成などを考えながら、ターゲットとなる生徒さんのイメージを膨らましていきましょう。
【ダンスのジャンル選定】どんなジャンルを教えるの?
2つ目は、ダンスのジャンル選定を行います。
あなたが教えるダンスのジャンルについて、どのようなものがあるのかを考えてみましょう。
開校するダンススクールで教えるジャンルは、ひとつ目で考えたターゲット層に適したものを選ぶのはもちろん、地域のニーズやトレンドなども考慮するとよいでしょう。
自分のキャリアを活かしたジャンル
真っ先に選ぶダンスのジャンルとして、ご自分がずっと続けてこられたジャンルが挙げられます。
バレエを小さい頃から学んでこられた方は、バレエを。現在テーマパークでダンサーをされている方なら、テーマパークダンスを選ぶのがよいでしょう。
これらのジャンルは、ご自分にとって一番愛着があり自信のあるジャンルなので、今後ダンススクールでのクラス編成(時間割)を考えた際にも、もっともクラス数が多いジャンルとなります。
自分の専門外のダンスジャンル
どんなダンスでも、レッスン時に欠かせないのがストレッチやダンスに必要な筋トレです。
長年ダンスを続けている方なら、ダンスのキャリアとほぼ同じ年数ストレッチや筋トレもやってきています。
あなたは、ダンスにおけるストレッチや筋トレについてもプロフェッショナルだと言えるわけです。
それなら、ダンスのクラス以外にも、「ストレッチクラス」や「きれいな縦割れ腹筋をつくるクラス」などを教えることも可能になるでしょう。
ほかにも、子供バレエのクラスを作るなら、その子供のママさんたちに向けたフロアバレエのクラスやバレエの動きを取り入れたエクササイズのクラスも需要があるかもしれません。
また、最近のトレンドを取り入れたジャンルをクラス編成に取り入れたいなら、それを専門としているダンサーさんをインストラクターとして雇用することも可能です。
考え方次第で可能性は無限にあるので、ダンススクールを開校したい地域、通ってきてくれる生徒さんなどをイメージしながら考えていきましょう。
【ロードマップの作成】いつまでに何をするのか明確にしよう!
3つ目はロードマップの作成です。
ロードマップとは、企業がプロジェクトを遂行するためのスケジュールを時系列にまとめた表のことです。
プロジェクトを達成するためにやらなければならないこと、優先順位、起こる可能性のあるトラブルなどを事前に確認し、計画に矛盾がないか、無理がないかを確認することができます。
ロードマップには短期的なものと長期的なものがあり、時間軸を変えて考えることができます。
時間軸を変えて考えることで、より達成度を高めることができます。
長期的なロードマップの作成
長期的なロードマップの作成は、年単位を使います。
とはいえ、10年以上先のことでは、あまりにも現在からかけ離れすぎてしまうので、1年~5年の範囲で考えるとよいでしょう。
「1年後には、生徒さんが60人くらいになっていればいいな。」とか、
「2年後には、ホールを借りて第1回目の発表会を開催したいな。」とか、
長期のロードマップは、半年ごとか1年ごとに見直し、修正すべき点は修正すればよいので、まずは、大まかな目標を書いてみましょう。
短期的なロードマップの作成
短期的なロードマップは、月単位、週単位、日ごとなど、もっと具体的な内容になってきます。
目標を立てたら、先延ばしにせずにできるだけ予定通りにタスクを遂行していきましょう。
このサイトでは、「ダンススクールで起業したい」という目標を持って、読んでくださっている方が多いと思いますので、
「半年後には、自分のダンススクールを開校する!」
という目標がある人なら、
「今日から1週間後までにはターゲット層を整理して、2週間後までにはクラス編成を作っておく。」
という風に具体的な目標を立てていきます。
この段階では、いくらでも変更できますので、はじめから完璧を目指すのではなく、頭に浮かんだことをどんどん書いていきましょう。
ここまでのまとめ
以上が、ダンススクール開校に向け【はじめに準備すべき6つのこと】の前半3つ
- ターゲット層の設定
- ダンスのジャンル選定
- ロードマップの作成
となります。
早速、ノートの準備をして、頭の中のイメージを順番に書き出していきましょう。
長くなってしまったので、後編は次の記事で書くことにします。
楽しみになさっていてください。